「親近感を持ってもらう」ことは、集客する上で重要です。
競合と差別化が難しい商品の場合は、特に。
集客に困っている人を見ていると、ある共通点があります。
それは、
- 「機能」が良い
- 「質」が高い
をアピールしている、ということです。
機能や質では、差別化できない
気持ちはわかりますが…。
これはもう、結構な方がやってしまっています。
残念ながら、「機能」や「質」を訴求しても、「差」がわかりません。
理由は2つあります。
お客さんは、素人
まず、お客さんは素人であるということ。
「機能」や「質」を判断できる眼を、持ち合わせていないことがほとんどです。
いくら詳らかに説明したところで、完全に理解してくれません。
みんな、同じように見える
もう1つの理由は、みんな、そこそこ質が高いということです。
モノ余りの時代。
コモディティ化した商品は、特に差別化が難しくなります。
このあたりは、書籍を参考にしても良いかもしれません。
別の部分で勝負
厄介な時代となりましたね(笑)。
- 良質な情報が無料で手に入る
- テクノロジーの発達で、便利なツールが誰でも使える
こんな時代の中、競合他社との違いを見せるのは、至難の業です。
となると…別の部分で、勝負する必要がありそうです。
重要なのは、「人間的」な部分
「機能」や「質」ではない、別の部分で勝負する。
そのためには、「ヒト」に焦点を当てる必要があります。
「この人だから買う」
を作り出すことが、ポイント。
ここを説明するのに、最適なエピソードがあるので、お話しますね。
彼女と両親の初顔合わせ
昔、彼女を地元に連れて帰った時の話です。
両親と彼女は、それが初対面。
さすがに、私も身が引き締まりました。
私同様、彼女も緊張していたようです。
人見知りの彼女
特に、彼女は人一倍の人見知り。
しかし、緊張したのも束の間。
私の両親の天性の明るさに、彼女の頬も緩みました。
とは言え、隙間が
4人で和やかに食事をして、馴れ初め話に花を咲かせました。
しかし、彼女と私の両親の間には、まだ隙間が感じられました。
初対面ですから、無理もありませんよね。
両親の「魔法のツール」
すると両親は…
「あっ、あれを見せちゃおうかな!!」
と立ち上がり、何やらアルバムのようなものを持ってきました。
「なんだろう?変なものを彼女に見せるなよ~」
私は、ビクビクしながら、アルバムをのぞき込みました。
するとそこには、私の幼少の頃の写真や家族写真がありました。
家族のアルバム
そのアルバムを、4人でのぞき込んでいるうちに、
彼女の方から、
- 「あっお母さん、ピアノやっていたのですか?」
- 「実は私も習っていたんです!」
というように、自分との共通点を探し出し、話はどんどん盛り上がっていきました。
話題の宝庫
すると、調子づいた彼女は、
「あ、お父さん、昔やんちゃしていたんですね」
と、当時リーゼントだった私の父の写真を、イジり始めたのです。
4人の間には、心地よい笑いが、生まれ始めました。
同時に、彼女の緊張は、すっかり取れたようでした。
アルバムで一気に距離が縮む
帰りの電車で彼女に、「今日はどうだった?」と聞くと、
「アルバム見るのがすごく楽しくて、親近感を感じたよ」
と喜んでくれていました。
会話の潤滑油
これは、彼女が気を遣ってくれているかもしれません。
しかし、アルバムを見たとたん、雰囲気がガラリと変わったのは確かです。
写真が、会話の潤滑油になったのでしょう。
そうなんです。
ここが、大切なポイント。
このアルバムのようなものがあれば、「ヒト」に興味を持ってもらえるんです。
アルバムの代わりに、何を用意するか
でも、普段の仕事で、アルバムを見せることは非現実的です。
名刺ならまだしも、いきなり写真を見せられても…。
商売では、アルバム以外の何か、が良さそうです。
そこで、便利なツールがあります。
それは、「偏愛マップ」と呼ばれるものです。
あるセミナーでの出来事
偏愛マップに出会ったのは、起業初期の頃。
あるセミナーのお手伝いをさせていただいた時のことです。
そのセミナーは、特殊でした。
通常であれば、参加者同士は名刺を交換しますよね?
ところが、そのセミナーは違ったんです。
初対面なのに、盛り上がっている
そのセミナーでは、なにかA4用紙のようなものを、参加者同士で交換していました。
- その用紙を互いに眺めながら、
- 仲の良い友人のように、
- 会話が盛り上がってい
稀な光景だったので、私は興味を持って、そのA4用紙を覗いてみました。
その用紙が「偏愛マップ」だったんです。
偏愛マップとは?
偏愛マップとは、
- 自分の好きなものや趣味、経歴などを
- マインドマップで整理したもの
です。
この偏愛マップを見ることで、一瞬にしてその人の歴史がわかります。
偏愛マップについては、書籍もあります。
参考にしてみても、良いかもしれませんね。
プライベートな面も知れる
偏愛マップを見ることで、
- 好きな歌手
- 好きな芸能人
- お気に入りの映画
- 家族構成
- ハマっている趣味
- …etc
といった、プライベートの部分までが見えてしまうのです。
相手の歴史がわかる
この偏愛マップを活用すれば、話題に詰まることはありません。
初対面の人でも、会話のネタが自然と出てきます。
共通点や、気になった部分を質問するだけで、会話が成り立つわけですから。
さらに、その人の歴史を知ることができるので、自然と親近感を感じるようになります。
「機能」よりも、「人間性」
スモールビジネスにおいては、「質」よりも「人間性」。
「その人らしさ」で勝負する必要があるわけです。
偏愛マップを活用すれば、「ヒト」に興味を持ってもらうきっかけになります。
偏愛マップを作ってみよう
偏愛マップを作り、自己紹介に使ってみましょう。
- ブログに載せる
- セミナーの自己紹介で見せる
- ソーシャルメディアで見せる
- YouTubeで見せる
- …etc
一回作れば、様々な場所で活用できます。
瞬く間に、親近感を感じてもらえるので、おすすめですよ。
編集後記
偏愛マップは、どういった形式で作成しても問題ありません。
個人的なおすすめは、マインドマップツールで作成することです。
マインドマップツールを使えば、簡単にマインドマップを作ることができます。
中でも、XMindは、無料で使えるのでおすすめです。
Macの方は、MindNodeも選択肢に入るでしょう。
これからの時代は、「人間性」や「キャラ」を出すことが肝になります。
かっこよく見せる必要はありません。
「らしく」いきましょう。