「それなら死ぬな!どんなに苦しくても、生き延びる努力をしろ」
百田尚樹氏の名作、「永遠の0」に、こんなセリフがあります。
真珠湾攻撃から、ガダルカナル島の戦い(太平洋戦争)の時代。
ゼロ戦操縦士、宮部久蔵の生涯を描いた作品です。
戦記物のヒットの法則
戦記物の人気は高いですよね。
なぜ、人気なのか。なぜヒットするのか。
その理由として、「主人公」の存在があります。
永遠の0でも、宮部久蔵という主人公がいました。
「多くの日本人が」では…
宮部久蔵という主人公を核として、物語が進みました。
もしこれが仮に…
何の主人公もなしに、ただの戦争について論じた物語だったらどうでしょう。
「この戦争で、多くの日本人操縦士が命を落とした」
これはこれで、村落思考の日本人の心は動くかもしれません。
ですが、ヒットする作品にはならないでしょう。
「宮部久蔵という操縦士が」なら…
しかし、、
- 宮部久蔵という勇敢な操縦士が
- 特攻隊として命を落とした
となれば、どうでしょう。
多くの人の琴線に触れ、感動の物語になります。
主人公の重要性
主人公がいるから、面白いんです。
- 「多くの操縦士」
- とするよりも、
- 「宮部久蔵」という固有名詞にする
1人にフォーカスして物語を描くことで、感情移入しやすくなります。
1人にスポットを当てる
1人の人物にスポットを当てる。
そうすることで、その人を取り囲む人々や周辺情報が具体的になります。
リアルな描写となり、物語に引き込まれていくわけです。
おそらく主人公が不在であれば、映画を見て涙ぐむ人は、極端に減るでしょう。
映画や小説で言えば、言わずもがなの主人公。
土方歳三
先日、「その時、歴史が動いた」の土方歳三の回を観ていました。
そこで、とある学者がこのように言っていました。
- 「土方歳三みたいな奴は、他にもいたわけで…」
- 「そのような人物の代表者として、偶然有名になった」
誰でも良かった?
有名になった人以外にも、似たような志をもって、人生を全うした人はいた。
単に参考資料がないだけで、埋もれてしまっている人は、いるかもしれません。
すなわち、私たちからすれば、誰でもいいのかもしれません(笑)。
その偉業をやった人が、
- 宮部久蔵
- 土方歳三
だと立てることで、感情移入する。
主人公がいるだけで、感情移入しやすくなる
- 他にも勇敢な操縦士はいたかもしれないけど、宮部久蔵
- 他にも天才的な武士はいたかもしれないけど、土方歳三
主人公をつけることで、物語は人を惹き付ける、魅力的な作品になります。
実はこれ、ウェブマーケティングでも全く同じことが言えます。
ウェブマーケティングの主人公
例えば、ランディングページ。
ランディングページでは、
- 成功事例
- お客様の声
- 実績
これらを提示するのが、定石です。
客観的な事実や、第三者からの推薦があれば、信頼性が高まります。
主人公はいますか?
しかし…もっと工夫の余地があります。
それが、主人公を軸とした物語です。
ただ単に成功事例やお客さまの声を載せるよりも、
- 主人公を立てて、
- 物語で語る
方が、より響くでしょう。
ランディングページ以外にも活用
ランディングページだけではありません。
プレゼンや商談の際にも、主人公を立てた物語は効果的です。
セールスを行う上では、主人公を立てた物語は大変な武器になります。
では、どのようにウェブマーケティングで、主人公を活用していけばいいのか。
物語を作る4ステップ
やり方は、次の4ステップです。
- 商品を買って欲しいターゲットを決める
- そのターゲットに似た既存客をリストアップ
- その既存客の、成長物語をまとめる
- その物語を、あらゆる媒体で発信する
ポイントは、理想とするターゲットに似た主人公を設定すること。
まるで自分のようだ!
自分と似た人の物語を話すことで、
「まるで私のようだ!」と、勝手に思ってくれるようになります。
言葉を尽くすよりも、1つの物語だけで、心を動かすことができます。
物語については、書籍も出版されているので、参考にしても良いでしょう。
物語があれば、人は動く
「紆余曲折ありの挫折混じりの成功ストーリー」
を語れれば、人を惹きつけることができます。
山あり谷ありの物語に、多くの人は感動しますからね。
ぜひ、主人公を立てた物語を、ウェブマーケティングに活用してください。
その物語を見た人が、明確に成功した未来を、イメージできるようになれば合格ですね。
編集後記
一見、難しそうな歴史も、物語でみるとわかりやすいですよね。
「漫画でわかる!」シリーズに人気が出るのも、分かる気がします。
上手く、腹落ちさせるストーリーの威力を活用していきたいですね。