「労働集約型だね〜」
この言葉は、お世話になった先輩実業家の人に、初めて会ったときに言われた言葉だ。
ウチの前身は、「セミナー撮影業」。
毎日のように、あちこちで開催されているセミナーの撮影に行っていた。
動けば稼げるけど、動かなければ稼げない
1日に3件のセミナーを、撮影したこともある。
セミナー撮影業というのは、
「動けば稼げるけど、動かなければ稼げない。」
という典型的な、「労働集約型ビジネス」である。
動かなければ稼げない、かつ次月の売上も確約されていない。
また、「フロー型ビジネス」でもある。
フロー型ビジネス
スモールビジネスに限らず、売上の立て方には、大きく2つの種類がある。
「フロー型ビジネス」と「ストック型ビジネス」の2つだ。
「フロー型ビジネス」とは、
- ウェブ制作会社のホームページ制作
- 美容室のカット・カラー
- 税理士の確定申告代行
などのこと。
リピートはあるかもしれないが、契約などをするわけではないので、収入が安定しない。
ストック型ビジネス
「ストック型ビジネス」とは、
- 携帯電話の代金
- スポーツジムの月会費
- 不動産の賃貸料金
などのこと。
リピートが前提なので、一回販売すれば、あとは安定的に収入を得ることができる。
セミナー撮影業は、「フロー型ビジネス」かつ「労働集約型ビジネス」である。
日銭を、稼がなければならない
だから、毎日機材を背負って走り回るしかない。
食っていくために、日銭を稼がなければならない。
値下げ要求にも、対応しなければならない。
そんな姿を見かねて、冒頭のセリフを言われたわけだ。
時には動き続けているのが、ツラくなる
もちろん、労働集約型ビジネスが悪いというわけじゃない。
好きでやっているのだったら、幸せなことだと思う。
でも、時には動き続けているのが、ツラくなる時がある。
実体験だから、よくわかる。
労働集約型から、知識集約型への移行
実は、労働集約型ビジネスをしているからといって、
「それしか、やっちゃいけない」
というわけじゃない。
完全に、知識集約型に移行することは難しいかもしれない。
けれど、一部を移行することは、比較的簡単にできる。
では、どうすれば労働集約型から、知識集約型に移行できるのか?
ノウハウ化する
キーワードは、「ノウハウ化」だ。
例えば、セミナー撮影業であれば、
- 「セミナーを撮影する際の、3つの手順」
- 「動画を活用して、顧客を獲得する方法」
- 「セミナーをDVD化して、販売する方法」
など、業務の一環として行っていることを、ノウハウ化する。
すると、途端に知識集約型へ、移行できる。
文章・音声・動画・セミナー…
あとはそのノウハウを、
- 「文章」にしたり、
- 「音声」にしたり、
- 「動画」にしたり、
すればいい。
同業向けの商品・サービス提供
おすすめなのは、同業向けの商品・サービス提供だ。
具体的には、同業向けに本業で培った
- ノウハウを伝えるセミナー講師
- サポートをするコンサルティング
などが挙げられる。
あるいは、書籍の出版やオンラインサロンなども良い。
あなたが、どんな商売をやっているかは関係ない。
たとえば、あなたが治療院の整体師だとする。
どんな商売をやっているかは関係ない
- 「治療院の開業方法」
- 「治療院の集客方法」
- 「治療院のウェブ集客戦略」
- 「治療院の儲かるチラシ作成方法」
- 「治療院運営の裏側」
- 「治療院業界を斬る」
- …etc
いくらでも発信できる情報があるだろう。
「治療院の〜」の部分を、自らの商売に置き換えれば良い。
普段やっている業務を、ノウハウ化できないか?
「普段やっている業務を、ノウハウ化できないか?」
一度時間をとって、考えてみることをおすすめする。
時間をかけてでもおこなう価値が、大いにある。
編集後記
ノウハウ化したものは販売するのもいいが、使い道は販売だけに留まらない。
一番わかりやすいのは、
- 「無料オファー」
- 「無料プレゼント」
- …etc
といったフロントエンドで活用するということ。
業界や業種は、関係ない。
知識集約型を取り入れていこう。
(参考:職人と商人のハイブリッドとは?技術や体験を「ノウハウ化」しよう)