中学生や高校生の時を思い出してください。
- 寝る
- ゲームをする
- 他の科目の勉強する
授業中、こんな経験ありませんでしたか?
学級委員長や生徒会長でないかぎり、一度はやったことあるはずです。
昼飯後の授業
特に、お昼ごはんを食べた後の授業。
授業なんて聞いていられません。
睡魔が最高潮に達しているのですから。
試験間近の授業
それから、試験が間近に迫った授業。
集中なんてできません。
準備が間に合っていない、他の科目の勉強に専念したいんですから。
今思うと、先生も大変だったなと思います。
一生懸命授業をしているのに、寝ている輩、机の下でコソコソ何かをやっている輩がいるわけですから。
気が抜けない授業
しかし一方で、
- 寝る
- ゲームをする
- 他の科目の勉強する
これらができない授業もありました。
それは、指される授業です。
「この問題分かる人いるか〜」
ことあるごとに指名されて、発表を求められる授業。
「この問題分かる人いるか〜。じゃ、○○君!」
指された瞬間、スポットライト(クラス全員の注目)は、「先生」から「自分」に当たります。
指されるから、ちゃんと聞く
こんな授業は、たまったもんじゃありません。片時も気が抜けない授業です。
このような授業では、普段サボっている生徒でも、集中して聞いていました。
もちろん私も。
ずっと生徒に背を向けて、板書しているだけの「一方通行」の授業とは、生徒の反応が全く異なります。
人間は弱い生き物
人間は弱い生き物です。
サボりたくもなるし、他に何か誘惑があれば、すぐに気が散ります。
今回このような話をしたのは、昔を懐かしむためではありません。
スモールビジネスに思いっきり関係のある話だからです。
オンラインセミナーも同じ
- 寝る
- ゲームをする
- 他の科目の勉強する
この現象に、ピタリと当てはまることがあります。
それは、オンラインセミナーです。
セミナーはオンラインが当たり前
- どこからでも参加できる
- 交通費不要
- 会場の予約不要
- 人数の心配も不要
会場型のセミナーよりも、圧倒的に効率的であり、自由度も高い。
オンラインセミナーは、あっという間に主流になりました。
オンラインセミナーの問題点
しかしながら、私たちのお客さんから、こんな相談も受けます。
「オンラインセミナーの参加者は集中力がない」とのこと。
実際にリアルで会う、会場型セミナーであれば、最後まで集中して聞いてくれている。
でも、オンラインになった途端…。
このように悩む方が、非常に多いのです。
考えてみれば、当然ですよね。
会場型セミナーなら、集中してくれるけど…
特に自宅から参加している場合なんて、誘惑がたくさんあります。
ここが、会場型セミナーと大きく異なる部分です。
参加者自身に、よほどの自律心がなければ、集中してもらうことは難しいでしょう。
成果をバンバン出す人たち
一方で、オンラインセミナーでも、しっかり成果を出している方もいます。
会場型のセミナーと同じくらい、あるいはそれ以上の成果を出しているケースも耳にします。
実際に私たちも、セミナーはオンラインのみで開催しています。
オンラインのほうがむしろ、結果がいいからです。
何が違うのでしょうか。
経験上、明確に言えることがあります。
会場型セミナーとの違いを理解し、工夫をする
「オンラインセミナーの参加者は集中力がない」
このように嘆く方の多くは、オンラインセミナーの特徴を理解していません。
オンラインセミナーの特徴は、誘惑が多いことです。
誘惑が多い=サボれる環境
これは、看過できないポイントです。
そしてその対策を、なおざりにしてはいけません。
どんなに内容の濃いセミナーを作っても、集中して聞いてくれる人がいなければ、始まりません。
ついついセミナーの中身に目が行きがちですが、環境整備が優先です。
セミナー主催者の大切な仕事
「参加者の態度を変える」ことも、主催者の大切な仕事です。
「参加者の態度を変えるなんて難しい」と思うかもしれません。
でも、案外簡単。
セミナーのルールを作ればいいのです。
ルールを作れば、環境は整備される
セミナーの主役は、あなた。
自分で、ルールを決めていいのです。
招かれるパーティーに、ドレスコードがあるのと同じで、規定を作ってしまいましょう。
ルール作りには、3つのポイントがあります。
3つのポイント
それは、
- 顔出しを強制にする
- 積極的に参加者と交流する
- グループワークを作る
です。
顔出しを強制にする
オンラインセミナーには、ビデオ会議ソフトが使われます。
そうなると、カメラを「オフ」にして、顔を出さない参加者もいます。
顔を出さないということは、他のことができてしまいます。
(セミナーを聞きながら、スマホをいじるなど)
だから、カメラは必ず「オン」にしてもらいます。
会場型のセミナーで、仮面をかぶって受講しませんよね。
大人として(人間として?)当然のことです。
積極的に参加者と交流する
指される授業と同じです。
一方通行では、参加者の集中力は低下します。
ことあるごとに、参加者を名指しして、質問しましょう。
- 「○○について、どう思いました?」
- 「〜さんの場合は、どんな感じですか?」
当たり障りのない、気軽な質問でOKです。
質問の内容ではなく、交流することが重要です。
質問をこまめに行えば、参加者は集中せざる負えません。
グループワークを作る
ビデオ会議ソフトによっては、部屋分け機能があります。
2人ペア、3人グループ…のような部屋を作ります。
そこで、ある議題について、意見交換してもらうのです。
他の参加者の目もありますから、集中せざる負えません。
集中しないと、「痛み」が生じる場を作る
以上、3つのポイントをお伝えしました。
オンラインセミナーで大切なことは、集中しないと、「痛み」が生じる場を作ることです。
- 質問に答えられないと、みんなの前で恥をかく
- 的を得た事を言わないと、その場の空気が悪くなる
- 他の参加者もいるし、気の利いた発言をしたい
このような、羞恥心や虚栄心を働かせます。
顔を出して、名前も公開している以上、誠実に振る舞おうとするわけです。
こういった人間心理を理解した上で、オンラインセミナーを組み立てましょう。
参考にしてみるのも、良いかもしれませんね。
編集後記
「オンラインセミナーの参加者は集中力がない」のは、参加者のせいではありません。
もちろん、主催者が悪いわけでもありません。
ただ、主催者にできることがあります。
集中しないと、「痛み」が生じる場を作る。
「場」があることで、「内容」が機能する。
ぜひ、「場作り」を優先させましょう。