先日、田舎の茨城に帰省した際、父にパソコンをプレゼントしました。
今の時代、インターネットでパソコンは買えますが。
父が、どうしても実物を見たいということで実店舗に行ってきました。
パソコンが欲しい
私達が向かった先は、田舎ならではの大型駐車場を構える、新製品が安いケーズデンキです。
今回、父に新たなパソコンが必要になった理由。
それは、ネットを起点とした商売を始めるからだそうです。
「パソコンはどんなのがいいんだっぺ?できるだけ安くて良いんだけど…」
と茨城なまりの口調で、私に聞いてきました。
現時点で感じている不満
できるだけ力になりたいと思うのが、自然な子供心です。
私は父と、酒を一杯ひっかけながら、いまのパソコンの不満や、要望を聞きました。
すると父、
- 「いや〜いまのパソコンは起動が遅くて」
- 「動画の再生も遅くて」
- 「フリーズすることが頻繁で」
と不満を漏らしました。
そして、今後のネット集客にあたり、
- 「HPやブログの更新がしたい」
- 「写真をアップしていきたい」
- 「YouTube動画も撮影してアップしたい」
という意気込みもありました。
いざ、お店へ
父は、仕事でパソコンを使う機会は多かったので、そこまでパソコンに対する苦手意識はありません。
エクセルやワードはバンバン使いこなせるレベルです。
ですが、ネット集客となると、全く別の脳みそを使うらしく、苦戦していました。
一通り父の話を聞き、父に必要なパソコンのスペック(メモリ、CPUなど)についてしっかり説明しました。
そして次の日、地元の最寄りのケーズデンキに向かいました。
店舗に到着し、店内ずらっと並ぶパソコンを前に、父は少々興奮気味でした (笑)。
「これがいいな!」
すると開口一番、父は、
「これがいいな!」
と1台のパソコンを手に取りました。
理由を聞くと、「軽くて、安いから」と即答。
「昨夜一緒に、欲しいパソコンについて情報整理した意味は…」
私の心境は複雑でした(笑)
あんだけ説明したのに、、
父が手にしたパソコンを見ると…。
それは残念ながら、父の要望には明らかに合っていないパソコンでした。
理由としては、父にとって必要なパソコンのスペックを満たしていないことでした。
「昨日あんだけ説明したのに、勘弁してくれよ」
と、思わず笑ってしまいました。
購入の判断基準
価格の安さや本体の軽量さにかまけてしまい、本来の目的を忘れてしまったわけです。
これではさすがに拙速に過ぎると思い、父を諌めました。
父は、最重要であるポイント、つまり、
- 起動が早い
- フリーズ無しでサクサク作業したい
- HPやブログを更新する
- 写真や動画もアップロードする
という、1軍(無いと駄目)の基準と。
安い、軽いという2軍(あれば嬉しい)の基準をうまく整理できていなかったんですね。
本当に優先するのは?
人間わがままな生き物ですので、あれこれ求めたい気持ちはわかります。
ですが、1軍の選択基準をベースに考えていかないと、困るのは自分です。
いくら安くても、軽くても、起動が遅ければ意味がありません。
画像や動画を扱ったときに、頻繁にフリーズしていたら仕事になりません。
「あれば嬉しい」を基準にしていた
よくよく話を聞くと、
父にとって軽い、安いという条件は、「あれば嬉しい」というレベル。
「何が何でも」という基準ではなかったんですね。
最終的には、父のやりたいことに沿ったパソコンを選ぶことができました。
父も「よし、これでウェブからのお客さん獲得頑張るぞ」とご満悦な様子でした。
この買い物を通して、「選択基準」について考え直しました。
それは、日頃接しているスモールビジネスオーナーにも同じことが言えるからです。
たくさんの情報による目移り
私たちは普段、スモールビジネスに向けてネット集客の実践方法をお伝えしています。
私たちのセミナーに参加する方のほとんどは、ネット集客をする仕組みを自分で作りたい方です。
つまり、その方たちの目的は、集客の仕組みを作ることです。
これが、1軍の基準になります。
軸ブレを起こしてしまう
ところが、頭では理解しているつもりの1軍の基準も、日ごろの情報に接しているとぼやけてきてしまいます。
最初は、「集客の仕組み作りをしたいです」と言っていたお客さんも、軸ブレを起こします。
日ごろのたくさんの情報に触れるうちに、
- メルマガコンテンツの書き方を知りたい
- キーワード選定の仕方を知りたい
- コピーライティングを習得したい
- ソーシャルメディアの投稿テクニックを知りたい
という感じで移ろいでいきます。
忌憚のない意見を言わせてもらえば、これらは全て2軍です。
つまり、スモールビジネスのネット集客において最重要ではないと言うことです。
ネット集客での優先順位の第1位
1軍である、集客の仕組み作りをしなければ、何も始まりません。
悲しいかな、自分が本当にやりたい、「集客」が実現しなくなってしまいます。
- 興味のある見込み客を集めて
- その見込み客を教育して
- 販売して
- フォローする
という仕組みが出来上がっていないうちに、キーワードを攻略しても意味がありません。
余計なことを先にやってしまう
コピーライティングを覚えても、読んでもらえる相手は集まりません。
メルマガの書き方を習得しても、アクティブな読者がいなければ始まりません。
だからこれらは2軍なのです。
1軍と2軍をもう一度整理して、1軍から取り組んでみましょう。
「でも、いきなり仕組みを作るのは自分には難しいよ」
と思う方もいるかもしれません。
そんな場合は、1軍の中でも特に重要なことに集中しましょう。
まず、取り組むべきこと
それは、見込み客集めの仕組みです。
言うまでもなく、教育の仕組みや販売の仕組み、フォローの仕組みは大切です。
ですが、いきなり全てに取り組むのに壁を感じて、実践が止まってしまってはいけません。
見込み客集めから始めてみましょう。
見込み客を集めることから
ブログのキーワード選定を学ぶのであれば…
それより前に、ブログに訪問してくれた人が、見込み客になる仕掛けを持ちましょう。
メルマガの書き方を学ぶのであれば…
それより前に、メルマガを読んでくれるような属性の読者を集めましょう。
そもそも論で考える
コピーライティングを学ぶのであれば…
そもそもあんまり説得しなくても買ってくれるような、見込み客を集めましょう。
ソーシャルメディアの投稿方法を学ぶのであれば…
それより先に、その投稿を見た人のメールアドレスを取得できるようなページを用意しましょう。
ウェブ集客については、書籍を参考にしてみても、良いかもしれませんね。
編集後記
これがネット集客の仕組み作りの出発点です。
情報があふれている時こそ、正しい選択基準を持って判断していきましょう。
自分にとっての、1軍の取り組みはなんですか?