皆さんは、CRMという言葉を聞いたことがないですか?
CRMとは、ネット上で調べて見ると、「Customer Relationship Management」の頭文字をとった略称で、日本語に訳すと「顧客関係管理」もしくは、「顧客管理システム」といわれていることが多いです。
ビジネス活動に関わる顧客情報を管理・共有し、自社の社員と顧客との関係を一元的に把握できるようにする。
と、いった解説が多いですね。
WordPressもCMSと呼ばれるコンテンツを管理するシステムなのですが、それと似たようなもの。
ざっくりと言うと、顧客を管理する為のシステムとなります。それによって、顧客の満足度もあげていきましょう。といったシステムです。
「Salesforce(セールスフォース)」というサービスが最近有名です。
テレビのCM、電車の広告でよく目にしていたので、知っている方も多いのではないでしょうか?
Salesforce(セールスフォース)といえば、クラウド上で管理ができるサービスとして有名で、このクラウド上での管理がトレンドです。
DropboxやEvernoteを利用している方がすでにお分かりかと思いますが、クラウドだとどのデバイスからでも利用出来るため、大変便利で効率的。
アプリケーションなので、面倒なインストール作業もないことが多いです。
そんなCRMを導入することで、顧客管理が効率的になり、それにより最適な提案ができるので満足度と売上を上げることが可能、組織であれば情報共有もスムーズなんですね。
CRMのデメリット
そんなCRMですが、メリットばかりではなく、当然デメリットもあります。
やはりシステムを導入するとなるとランニングコストはかかります。
導入する際の初期費用だけですめばいい話ですが、導入後に管理と運用をしなければなりません。
その際に、担当者をアサインしなければなりませんし、担当できる人がいなければ、だれかを雇うことになります。
そう考えると管理・運用の人件費も必要になってくる。
そういった意味でのランニングコストになります。
また、導入したところで確実に売上につながるのかわかりません。
CRMの目的は、顧客満足度を上げることですが、これがすぐに売上に直結するかは確実には言えませんね。
すぐに効果がでないとなると、結局使わなくなります。
もちろん、顧客満足度を上げることはリピートが増えるといった意味ではいいことなんですけどね。
導入後、すぐに効果は期待できない訳です。
こういった一面もあるということで、上手く導入し活用できれば強力なツールなんですが、いいことばかりではありません。
CRMを導入し、運用していくとなるとシステムなので、操作や運用に慣れるまで時間はかかります。
当然、本業もあるので、これでは導入は厳しいですね。
一緒に働くパートナーの中にシステムに詳しい方がいるなら別ですが。
自分のビジネスが小規模で、手軽に顧客管理したい。
そんな方に、今回はGoogleスプレッドシートを使った顧客管理シートの作成方法を解説いたします。
判断基準としては、
大規模でCRMシステムを導入してもある程度システムに詳しい担当者をアサインできる。
→Salesforceなどのクラウド型CRMがオススメ
小規模ビジネスで、システムを導入してもシステムに詳しい担当者がいない。しかし、Excelくらいなら使える。もしくは、Excelを使える従業員がいる。
→これからご紹介するGoogleスプレッドシート型CRMで顧客管理がオススメ
といった感じです。
小規模ビジネス向け!GoogleスプレッドシートでCRM作成
Googleスプレッドシートといえば、Googleが無料で提供しているExcelのような機能ですね。
正直、Excelよりも使いやすく、ITエンジニアの間でもかなり重宝されているツールです。(インタフェースもExcelよりおしゃれ。)
理由は、クラウドのツールなので共有がしやすいといった点ですね。
例えば、チームで仕事をしている時に、URLさえ教えておけば、メンバー全員でシート画面をみれます。
だれかが内容を変更したとしても、メンバー全員の画面でリアルタイムで反映されるので、会議でも使えます。
実際、GoogleではGoogleドキュメント(Wordに似たツール)とこのGoogleスプレッドシートをメンバーに共有しながら、会議やプロジェクトを進行していくそうですね。
そんな無料で高機能なGoogleスプレッドシートを使って、顧客管理シートを作成していきたいと思います。
Googleスプレッドシートへ移動
GoogleChromeで、ご自身のアカウントにログインしてください。
次に、アプリという箇所をクリック。
Googleスプレッドシートという項目がありますので、そちらをクリックしてください。
次に画面右下の「新しいスプレッドシートを作成」をクリック。
これだけで、Googleスプレッドシートを利用できます。
早速、シートの「タイトル」を入力しましょう。
「〜顧客管理シート」といった感じでタイトルを入力していただければと思います。
項目を入力
必要項目を入力していきます。
- No(なくても可)
- 名前
- メールアドレス
- 郵便番号
- 住所
- 備考
といった項目を入力してください。
他にも、会員制サービスの会員を管理する場合は、
- FBグループに参加
- メールチンプに追加
- 連絡(案内メールなど)
- 参加日
- 支払い(参加費の有無を確認)
といった項目を用意しています。
これは必要だな〜と思ったら、ぜひオリジナルで項目と追加してくださいね。
項目を固定
項目を入力しましたら、この項目箇所を固定しましょう。
メニューから、
- 表示
- 固定
- 1行
の順番で操作してみてください。
これで、1行目が固定され、顧客情報が多くなってきても追尾してくる為、項目がわかりやすくて大変便利なんです。
ウェブサイトで、ヘッダーとメニューがコンテンツを見ていても、固定して追尾してくる機能のようなものです。
不要部分を非表示
次に列はA〜Zまであるのですが、これをすべて使うことは中々ないですね。
ちなみに、こちらは完全に好みの問題ですので、特に非表示にしなくてもいい場合、こちらの手順は飛ばししてしまっても問題ないですよ。
こちらの編集をすると以下のようになります。
さて、今回はH列以降の列が不要になってきますので、これを非表示にしてしまいます。
Iの部分をクリックすると、I列全体が選択されます。
次に「shift」+「Ctrl」+「→」(Macの場合は「shift」+「command」+「→」)でI列を含んだそれ以降の列も選択します。
I列 − Z列を、すべて選択した状態で右クリック → 「I列 − Z列を非表示」。
これで、使わない不要な列を非表示にすることができます。
見栄えの問題ですが、ないとスッキリするので編集しやすいので、個人的にこの設定をしています。
何度も入力するテキストはデータ入力規則に設定
スプレッドシートを利用していて、何度も入力するようなテキストがあります。
例えば、作業完了や未完了といったテキスト。
一回手入力したら、コピーして貼り付ければいいのですが、これすらも何度もやるとなる面倒です。
これを「データ入力規則」という設定で、フォームのチェックボックスのように、必要なテキストを項目の中からクリックだけで設定できるようにできます。
以下の画像のようなものです。
設定方法は、「データ」→「データの入力規則…」→「条件:」から「リストを直接指定」を選択。
「アイテムをカンマで区切って入力します…」と薄いグレーで記載してある入力欄に、設定したい任意のテキストを入力します。
複数ある場合は、説明書きの通り、「,(カンマ)」区切りで設定します。
これで最後に「保存」をクリックしてください。
共有設定
これで、完成なんですが、最後に「共有設定」をします。
この設定は文字通りメンバーと共有する際に、どの範囲まで共有するかを設定できます。
ユーザー単体で共有したい場合は、「ユーザー」の箇所に共有したいメールアドレスを入力します。
複数のユーザーとシート共有を行いたい場合は、「共有可能なリンク」をクリックしてください。
- リンクを知っている全員が編集可
- リンクを知っている全員がコメント可
- リンクを知っている全員が閲覧可
の中から、共有したい範囲を選択できます。
全員で編集出来たほうが何かと便利ですので、「リンクを知っている全員が編集可」を設定しましょう。
もちろん、勝手に編集されたくない相手に共有する場合は「リンクを知っている全員が閲覧可」をクリックしてください。
この設定が完了すれば、ほぼ完成です。
あとは、シンプルに項目にそって情報を入力していくだけですね。
活用法
最後に私が活用している方法をご紹介します。
スプレッドシートは用途別に作成することができる為、
- セミナー別
- ワークショップ別
で管理をしています。
(シートを追加という+ボタンがあるので、そちらをクリックすることで、シートを増やせます。)
セミナーやワークショップ別に管理しておくと、いざという時に便利です。
それぞれ、次の商品へ繋げる時の成約率などが確認出来るからですね。
成約率を求める式は以下になります。
成約率=セミナー・ワークショップの参加人数÷次の商品を希望した人数
次の商品を希望した人数は、セミナーの最後にバックエンド商品を案内したのであれば、それに申し込んだ人数です。
バックエンド商品の説明会を案内したのであれば、それに参加を希望した人数。個別面談を案内するのであれば、それに参加を希望した人数です。
成約数を把握しておくと、一連の仕組みの良し悪しが判断しやすくなります。
まとめ
今回は、「スモールビジネス向け!GoogleスプレッドシートでCRMを作成する方法。」についてご紹介しました。
基本的に、これが絶対に正解!といったものはないので、自分のビジネスに当てはめてみてください。
ちなみに、このスプレッドシートでの顧客管理はこのは屋でもやっている手法を公開しました。
Salesforceは将来的に導入したいですが、そこまでの規模ではないですし、今のところこれで間に合っています。
当然大きな規模でビジネスをされている場合は、スプレッドシートでは対応しきれないので、SalesforceなどのCRMサービスを導入をオススメします。
GoogleChromeは比較的人気なブラウザで、しかもスプレッドシート自体は無料。
これなら、明日からでも実践できますね(^^)
ぜひ、参考になれば幸いです。