「戦艦大和は沈没しない」。第二次世界大戦(太平洋戦争)で、最も有名な戦艦といえば、間違いなく「大和」だろう。
「宇宙戦艦ヤマト」がヒットしたこともあって、年配層だけでなく、若年層にまでその名が広く知れ渡っている。(といっても、平成世代の若者にはなじみがないかもしれないが。)この戦艦大和、沈まない船「不沈艦」といわれた。建造期間はおよそ2年10ヶ月。当時のお金で約1億4,000万円もの費用をかけて建造された。
大和が建造されたときの日本の思想は、『大艦巨砲主義』と呼ばれるものだった。とてつもなく簡単にいうと、「より大きく、より強い戦艦があれば戦争に勝てる」といった思想のことである。この思想は、日露戦争の日本海海戦で、東郷平八郎率いる日本海軍がバルチック艦隊を撃破してから、太平洋戦争までずっと信じられてきた。
だが、現実は異なっていたのだ。太平洋戦争の主力戦力は、航空機だったし、大和は戦艦同士の戦いではなく、航空機によって沈没させられている。大活躍を期待されて就役した大和も、その実力を発揮できず、「大和ホテル」などと揶揄されながら、海に沈んでいったのである。
つまり、『大艦巨砲主義』という「前提」があったからこそ、年月と費用をかけて建造された戦艦も、その「前提」が崩れてしまえば、無用の長物となってしまうということだ。これは、ウェブ集客でも同じことがいえる。
アクセス至上主義とは?
「アクセスがあればうまくいく」?ウェブ集客における大艦巨砲主義が何にあたるかというと、『アクセス至上主義』だ。この思想の前提は、「より沢山のアクセス、より多くのPVがあればうまくいく」ということ。「より大きく、より強い戦艦があれば戦争に勝てる」と同じである。
だが例によって、現実は違う。どれだけたくさんのアクセスがあっても、適切な案内ができなければ、「うまく」はいかない。アクセスアップに取り組む前にやるべきことがあるのだ。(特にスモールビジネスの場合は。)
- ブログやユーチューブに訪れる
- メールアドレスを登録する
- ステップメールで情報が届く
- 商品・サービス案内ページをみる
- 購入する(or メルマガで別商品購入)
というウェブ導線をキッチリと設計していなければ、せっかくのアクセスも垂れ流しになってしまう。そもそも沢山のアクセスを集めること自体が難しい。アクセスアップに固執するということは、戦艦で戦うことばかり考えて、新しい選択肢(航空機)が見えていない状況とよく似ている。
「前提」が変われば、「結果」も変わる。アクセスばかりを追い求めるのではなくて、目的から今一度考えてみることをおすすめする。
編集後記
アクセス集めに邁進することが悪いとは思わないし、アクセスを集めているサイトをひがむ訳でもない。
ただ、アクセス集めばかりに頭がいってしまうと、ウェブ集客に取り組むのが嫌になってしまう時がある。
ゴールがあまりにも遠くて、進歩が実感できないと、つまらなくなってしまうからだ。我々もそう感じる時がある。そんなときには、戦艦大和の話を思い出してみよう。
この記事への反響
確かに!ゴールとそこまでの導線の方が大事ですね^ ^ / “月間3000PVで十分!ブログのアクセスアップの前にやるべきこと” https://t.co/9Ky3iaYCew
— がみたか@バーズ®︎ファシリテーター (@gamitaka02) 2016年11月8日
ブログ集客に困っている人は必読ですね!
月間3000PVで十分!ブログのアクセスアップの前にやるべきこと https://t.co/Xjs4RN4vHC @homma_yaさんから— さとうかずひろ@田舎原住民 (@Magicianug) 2016年11月13日