Ollama公式GUIアプリでローカルLLMを試す中で、私たちが特に気になったモデルが2つありました。
- Gemma4
- Qwen3 4B
の2つで、どちらも、ローカル環境で動かせるAIモデルです。
実際に文章づくりを頼んでみると、かなり違いがありました。
今回は、私たちの実務に近い作業を通して、Gemma4とQwen3 4Bを比べてみます。
結論から言うと、今回の用途では、Gemma4の方が、文章編集の下書き担当として使いやすそうでした。
一方で、Qwen3 4Bにも、構成や短いアイデア出しで使える場面はあります。
今回比べたのは、ベンチマークではありません
AIモデルを比較するとき、性能の数字が話題になりがちです。
ですが、私たちが知りたかったのは、数字ではありません。
私たちの仕事を、どこまで手伝ってもらえるかです。
そこで、同じような文章を使い、次の3つを頼みました。
- 元文章を分かりやすく編集する
- 私らしい文体に近づける
- 記事からショート動画の企画を10本考える
元にしたのは、ランディングページを「ネット上のレジ」に例えて説明する文章です。
- ネット集客では、お客さんを集めるだけでは足りません。
- 商品を買っていただく場所も必要です。
- その役割を担うのが、ランディングページです。
この考え方を、どこまで理解し、文章として扱えるかを見ました。
最初に結論
| 項目 | Gemma4 | Qwen3 4B |
|---|---|---|
| 文章の読みやすさ | 比較的整いやすい | 整理はできるが不自然な表現が混ざる |
| 元の意図を残す力 | 条件を具体的にすると改善した | 元にない内容を加えやすかった |
| 私らしさ | 完全ではないが近づく余地がある | 言葉を表面的に受け取りやすい |
| ショート動画の企画 | たたき台として使いやすい | 案は出るが方向の修正が多く必要 |
| 向いていそうな役割 | 文章整理、下書き、企画の土台 | 構成案、見出し案、短い発想出し |
今回の用途では、Gemma4の方が、一歩リードしました。
ただし、Gemma4も完成原稿を、そのまま公開できる状態ではありません。(当然ですが。)
AIに任せる範囲と、人間が確認する範囲を分けることが大切です。
文章編集では、Gemma4の方が意図を残しやすかった
まず、元文章を分かりやすく編集するテストです。
Gemma4は、
- ランディングページを「ネット上のレジ」とする中心の比喩を残しながら、文章を整理しました。
- 最初の出力では、少し説明を足しすぎる場面もありました。
- ただ、条件を細かく指定すると、元の意味を残そうとする方向へ改善しました。
Qwen3 4Bは、
- ランディングページとレジの関係は、理解していましたが、元文章にない内容を足す場面が目立ちました。
- 特定のツールを使えば、すぐに完成するような説明もありました。
- 元文章にない数字も出てきました。
これは、事実確認が必要な文章では、注意したいところです。
AIは、もっともらしい文章を作れます。
ですが、もっともらしさと正確さは別です。
私らしい文体では、Qwen3 4Bに課題が見えた
次に、私の文体ルールを渡して、文章を書き直してもらいました。
私たち、このは屋が大切にしているのは、
- DIY(自作)や内製化
- お客さんが、外注に依存しすぎず、自分で商売を進められる状態をつくること
- 鼻歌まじりの商売という考え方
- 文字通り鼻歌を歌うことではない
- 無理を重ねず、自分らしく続けられる商売を意味する
Gemma4は、
- 私らしい文体を完全に再現できたわけではありません。
- 少し整いすぎた表現や、AIらしい言い回しも残りました。
- ただし、読者にやさしく説明しようとする方向は見えました。
Qwen3 4Bは、
- 「鼻歌まじり」という言葉を表面的に受け取る場面がありました。
- 文章の中に、不自然な擬音や軽すぎる表現が入ることもありました。
- 言葉を拾うことはできますが、その言葉が持つ背景や考え方までは、十分に理解できていないように見えました。
- ここは、私たちのように独自の価値観を大切にする事業では、特に重要です。
ショート動画の企画では、Gemma4の方が使いやすかった
次に、同じ記事から、ショート動画の企画を10本考えてもらいました。
Gemma4は、元記事の内容を複数の切り口へ分けることができました。
たとえば、次のような切り口です。
- ランディングページはネット上のレジである
- 集客しても購入ページがなければ売れにくい
- 昔は、LP制作が難しかった
- 今は、ツールを使って、自分で作れる時代になった
- 外注だけに頼らず、修正できる状態を持つ意味
もちろん、すべての案をそのまま採用できるわけではありません。
少し強いタイトルや、派手すぎる演出案もありました。
ただ、企画会議のたたき台としては使えそうでした。
Qwen3 4Bも、10本の案は出せました。
ですが、内容が似通いやすく、同じ主張を言い換えたものが多くなりました。
また、「鼻歌まじり」を、実際に鼻歌を歌う動画として扱うような案もありました。
ここでも、言葉の意味を取り違える傾向が見えました。
Gemma4だけに改善プロンプトを試した
ここは、比較として、正確に書いておきます。
- Gemma4には、追加で改善プロンプトを使った再テストも行いました。
- Qwen3 4Bには、同じ改善プロンプトでの再テストは行っていません。
そのため、改善後のGemma4と、最初のQwen3 4Bを、完全に同じ条件で比べることはできません。
ただ、Gemma4に次のような条件を追加すると、出力が明らかに落ち着きました。
- 出力は1案だけにする
- 元文章にない数字や事実を追加しない
- 絵文字を使わない
- 過剰なテンションにしない
- あおる表現を使わない
- 一文を短くする
この結果から分かったのは、モデル選びだけではありません。
- AIに何をしてほしいか?
- 何をしてほしくないか?
そこを具体的に伝えることも、やはり出力品質に大きく影響します。
現時点での使い分け
今回の結果から、私たちは次のように使い分けるのが現実的だと感じました。
| 作業 | 向いていそうなモデル | 人間がすること |
|---|---|---|
| 文章を読みやすく整理する | Gemma4 | 事実と表現の確認 |
| 記事構成のたたき台を作る | Qwen3 4B、Gemma4 | 順番と切り口の選択 |
| ショート動画の企画を出す | Gemma4 | 採用案の選定と修正 |
| 私らしい文章に整える | Gemma4を下書きに使う | 最終編集は人間が担当 |
| 固有の価値観を扱う文章 | 人間が中心 | 意味の確認と表現の判断 |
Gemma4もQwen3 4Bも、「自分専用のAI編集者」として、完成しているわけではありません。
ですが、役割を絞れば、作業の最初の一歩を軽くしてくれます。
- ゼロから考える負担を減らす。
- 見出しや切り口の候補を増やす。
- 文章の重複を見つける。
そうした補助役として使うのが、現実的です。
まとめ
- 今回の用途では、Gemma4の方が文章編集に使いやすそうでした
- Qwen3 4Bは、構成案や短い発想出しに使える場面がありました
- Qwen3 4Bは、独自の言葉や価値観を表面的に受け取る傾向がありました
- Gemma4も、文体の完全再現には人間の編集が必要です
- 改善プロンプトはGemma4だけで試したため、完全な同条件比較ではありません
- モデル選びだけでなく、AIへの伝え方が、やはり出力品質を左右します
現時点では、Ollama公式GUIアプリで文章づくりを試すなら、まずGemma4から始めるのが良さそうです。
ただし、AIに丸投げするのではありません。
下書きや整理を手伝ってもらい、最後は人間が編集する。
この役割分担が、無理なく続けられる使い方だと感じています。
次回は、モデル選びよりも、やはりプロンプトが大切なのかを、Gemma4で実際に検証してみます。
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