「コンプレックス」は、誰にでもあるものですよね。
自分の嫌な部分があるために、自分に自信が持てない人は沢山います。
見た目のコンプレックス
コンプレックスでわかりやすいのは、容姿。
- 太っている
- 目が小さい
- 肌が汚い
そんな嫌な自分を変えるために、
- 短期集中ダイエットプログラムに参加
- 美容整形を受ける
という手段を選びます。
経済的なコンプレックス
お金に関するコンプレックスも大きいですね。
- 貧乏は嫌だ
- お金持ちになりたい
そんな嫌な自分を変えるために、
- 起業塾に参加
- コンサルティングを受ける
- 情報商材を購入
という手段を選びます。
コンプレックスを克服するために、お金をかけるんです。
そして、それらは概ね、高くつきます。
容姿にしろ、お金にせよ、それを解消するためには、相当なお金が必要です。
でも、買う人がいる。
コンプレックスの克服には、お金をかける
コンプレックスの裏側には、強烈な願望があります。
- モテたい
- 綺麗だと言われたい
- 高級車が欲しい
- 自由に働きたい
コンプレックスを克服した、理想の未来も同時に描いているのです。
「本当は〜したい。でも、今の自分には到底無理だ…」
理想と現実のギャップが大きければ大きいほど、コンプレックスを克服したい熱は高まります。
本当は、「足るを知る」が理想
ちなみに私たちは、「コンプレックス=悪い部分」とは思っていません。
- 「いまのままで良い」
- 「足ることを知ろう」
こんな声がけを、社内で常日頃から行っています。
「できないことは認めて、できるところで頑張ろう」と意識しているんですね。
アドラー心理学ではありませんが、劣等感(自分の弱点)は認めるべきだと思います。
人間心理の原則を知っておく
しかし原理原則で言えば、人間はコンプレックスに過剰に反応してしまうんです。
「そういう生き物だ」ということを、頭に入れておく必要があります。
それは、あなたの販売活動をラクにするために、です。
なので今回の話は、あくまでも商品・サービスを販売するときの心構えとして、覚えておいてください。
隣の芝生は青いんです
- 自分に無いものを欲しがる
- 持っていないもの、できていないことには劣等感を持つ
これは、人間の1つの特性です。
- 背が高い人を羨む
- 英語が話せる人を羨む
- 自分より稼いでる人を羨む
自分には到底できない何かを、猛烈に望む傾向があります。
商品・サービスの販売でも同じ
この原則は、我々スモールビジネスでも、同じく機能します。
特に、対面セールスの場面。
高確率で商品・サービスが売れる背景には、コンプレックスが存在します。
あまり売れないセールスの背景には、コンプレックスがありません。
お金を払ってでも、解決したいコンプレックスがないと、営業の失敗確率は上がってしまうんですね。
コツは、「痛み」を聞きだす
では、コンプレックスを生み出すためにはどうするか。
それは、相手との会話の中で、「痛み」を引き出せばいいんです。
人は、過去の経験の中で、少なからず「痛み」を負っています。
コンプレックスを言い換えると?
「コンプレックス」は、
- 自分の苦手分野
- 何度も失敗したこと
- 何度も挫折したこと
とも言えます。
ここを聞き出したいんです。
「失敗談」を聞き出す
わかりやすいのは、失敗談を聞くことです。
「やってみたけど、駄目だった」
というエピソードを探るんです。
悩みを聞けと言うけど…
セールスの教材でよく習うのは、「相手の悩みを聞け」ということです。
ところが現場で実践していると、うまくいかないことがあります。
ふわっとした答えしか返ってこないんです。
「アメブロの集客で困ってます」
少し前に、「アメブロでの集客で困ってます」という方がいました。
一見、悩みに聞こえますが、これでは適切な助言はできません。
悩みが抽象的なんです。
これまでの経緯を聞くと?
ところが話の中で、
- 以前、あるコンサルに頼んだ
- その人に、「毎日記事を書きましょう」と言われた
- やってみたけど、続かなかった
- キーワード選定しても、SEOの効果が得られなかった
- 結果、「なんで毎日記事書かないの?」とコンサルに怒られた
という過去のエピソードが出てきました。
挫折体験を話すことで、課題が整理される
- 毎日記事を書こうと頑張ったけど、続かない
- キーワード選定頑張ったけど、成果が出ない
- 結果、コンサルに怒られる
状況はまさに、弱り目に祟り目、お気の毒です(笑)。
過去の失敗談を聞くことで、相手は自分の状況を整理できます。
過去の失敗談=痛み
失敗があったことで、「次こそはなんとかしたい」という気持ちが高まります。
失敗談を聞くことで、相手の中の「痛み」が顕在化するんですね。
ですから、セールスの際には、「悩みを聞く」よりかは「痛みを聞く」。
その方が、現実的なアプローチです。
痛くなったら医者に行く
実はこれ、考えてみれば、当たり前のことです。
- 歯が痛い
- 胃が痛い
- 腰が痛い
多くの場合、医者に行ってお金を払うのは、痛みを感じた”後”の話ですよね。
「来週あたり、歯が痛くなりそうなので、診てください」なんて患者はいませんよね。
痛みが出て初めて、医者に行く。(お金を払う気になる)
セールスも同じなんですね。
痛みを聞き出すための質問リスト
ここで、「痛み」を聞き出す質問リストをお伝えします。
実際、私たちや私たちのお客さんが現場で使っているものです。
以下の4つです。
- 現在、困っていることはなんですか?
- なぜ、それに困っているんですか?
- 今まで、改善しようとしたことはありますか?
- その時、なぜうまく改善しなかったんですか?
この流れで、ヒアリングしていきます。
ポイントは、3〜4番目の質問
肝は、3番目と4番目の質問です。
ここで挫折体験、失敗談を聞き出します。
挑戦の裏には、失敗があります。
失敗談を聞いた上で、共感し、解決策を提案する。
これができれば、セールスはラクに進みますよ。
痛みが浮き彫りになれば、売りやすい
- 痩せたいダイエットプログラム
- 綺麗になりたい美容整形
- 稼ぎたい起業塾
痛みがあれば、人は動く。
痛みがなければ、人は動きづらい。
高額でも、ローンを組んだりして、コンプレックスを解消します。
痛み=行動
- 歯が痛い
- 胃が痛い
- 腰が痛い
痛みがあれば、人は動く。
痛みがなければ、人は動きづらい。
面倒だけど、痛いから仕方なし、動くんです。
編集後記
商品・サービス売る際に、痛みを聞き出せていますか?
相手の、「いてててぇ…」という心の声が聞こえれば、クロージングはすぐそこです。
「痛み」あるとこ、チャンスあり。