少年コミックスの医療漫画に学ぶ正常なレントゲンの持ち方

「今週のワンピース読んだ?」

毎週、月曜日になるとしていた会話だ。月曜日は、集英社の週刊少年ジャンプの発売日である。今ではすっかり読まなくなってしまったが、学生の頃は毎週欠かさず読んでいた。あなたにもそんな時期があったのではないだろうか。

もちろん、人それぞれの興味や関心、あるいは年代の違いによって、「今週の○○」は変わるだろう。「ドラゴンボール」を読んでいた人もいるだろうし、「スラムダンク」を読んでいた人もいるだろう。はたまた、「ボボボーボ・ボーボボ」、「世紀末リーダー伝たけし!」だろうか。

いずれも週刊少年ジャンプで連載されていた作品である。ウチの場合は、月曜日に発売される集英社の週刊少年ジャンプに加えて、水曜日に発売される講談社の週刊少年マガジンも読んでいた。「はじめの一歩」や「ダイヤのA」、古くは「あしたのジョー」が連載されていた雑誌だ。(ちなみに、どちらの雑誌も立ち読みではなく、お金を払って買っていた。)

医療漫画のあるエピソード

週刊少年ジャンプにしても、週刊少年マガジンにしても、様々な面白い作品を読んできたのだが、個人的に印象に残っているものがある。それは、週刊少年マガジンで連載されていた「ゴッドハンド輝」という作品だ。

いわゆる医療系漫画で、主人公である真東輝(まひがし てる)という人物の外科医としての成長を追うストーリーである。作品の詳細については割愛する(気になったらコミックスや電子書籍にて)が、ストーリーの中でこのようなエピソードがあった。

ある日、真東輝はレントゲンを見てもどこに異常があるのか分からなくなってしまう。それも、発見の難易度が著しく高いというものではなく、通常であればまず発見できるというものである。そんな状態を見かねた外科部長の北見柊一(きたみ しゅういち)は、真東輝に一枚のレントゲンを渡す。

「このレントゲンのどこに異常があるのか探し出せ」。来る日も来る日も、北見柊一から渡されたレントゲンと、にらめっこをする真東輝。だが、いくら血眼になって探しても、どこに異常があるのか分からない。とうとう最後まで探し出すことができなかった。

落ち込んでいる真東輝に外科部長の北見柊一は、別のレントゲンを渡す。すると、立ちどころに異常部位を見つけることができたのだ。どういうことだ?驚く真東輝に、北見柊一は伝える。「お前に渡したのは、何の異常もない健康体のレントゲンだ」と。

正常なものがどういう状態であるかが分からないと、異常なものを見つけることはできない

そう、外科部長の北見柊一が真東輝に渡したのは、何の異常もない健康体のレントゲンだった。真東輝は、外科医として異常のあるレントゲンばかり見ているうちに、健康体のレントゲンがどういうものであるかを忘れてしまっていたのだ。

だから、レントゲンの異常部位を特定することができなくなってしまったわけだ。ところが外科部長の北見柊一に命じられたことで、今一度、健康体のレントゲンを頭に叩き込むことができた。その状態で異常のあるレントゲンを見たからこそ、部位を特定することができたのだ。

つまり、正常なものがどういう状態であるかが分からないと、異常なものを見つけることはできない。異常なものばかり見ていると、何が正常かを忘れてしまう。ということだ。この話は、レントゲンに限らないだろう。

あなたは、正常なレントゲンを持っているだろうか?

たとえば、メール文面

たとえば、メール文面。日々、営業メールやスパムメール、心無い問合せメールに対応しているうちに、つい正常なものがどういう状態であるかを忘れてしまっていないだろうか。

宛名の無いメール、用件だけのメール、署名の無いメール…。異常なものばかり見ていると、何が正常かを忘れてしまう。

「○○様 お世話になっております。○○です。用件。よろしくお願い致します。○○より。署名」20歳そこそこの新入社員でも知っている、基本中の基本だ。まだ社会人にもなっていない就活生でも、この程度の文面は書ける。

宛名の無いメール、用件だけのメール、署名の無いメール…。異常な相手の土俵に降りることなく、自らの正常な土俵で常に勝負をしていきたいものだ。

たとえば、決算書

たとえば、決算書。税務署をちょろまかしたいが為に、つい正常なものがどういう状態であるかを忘れてしまっていないだろうか。

節税のための車、事業と関係のない経費、純利益が赤字…。異常なものばかり見ていると、何が正常かを忘れてしまう。

法人にしても、個人事業主にしても、お金を残すためには税金を払わないといけない。節税のために不要なものを買えば、税金は減るが、残るお金も減るというのは基本中の基本だ。まだ起業していないサラリーマンでもこの程度のことは知っている。

節税のための車、事業と関係のない経費、純利益が赤字…。異常な相手の土俵に降りることなく、自らの正常な土俵で常に勝負をしていきたいものだ。

たとえば、ウェブ集客

たとえば、ウェブ集客。一発逆転を狙ってばかりいるうちに、つい正常なものがどういう状態であるかを忘れてしまっていないだろうか。

短期間で○○億円の売上、○○大先生の○○塾・○○養成講座、業者に丸投げのウェブ制作…。異常なものばかり見ていると、何が正常かを忘れてしまう。

息の長いウェブ集客を実践するのであれば、コツコツとした取り組みをおこなわなければならないし、たった一つの手法やノウハウ、ツール、大先生に依存しては危ういというのは基本中の基本だ。大学生や主婦アフィリエイターだってわきまえていることである。

短期間で○○億円の売上、○○大先生の○○塾・○○養成講座、業者に丸投げのウェブ制作…。異常な相手の土俵に降りることなく、自らの正常な土俵で常に勝負をしていきたいものだ。

あなたは、正常なレントゲンを持っているだろうか?

正常なものがどういう状態であるかが分からないと、異常なものを見つけることはできない。異常なものばかり見ていると、何が正常かを忘れてしまう。

あなたは、正常なレントゲンを持っているだろうか?異常な相手の土俵に降りることなく、自らの正常な土俵で常に勝負をしていきたいものだ。

スモールビジネスの
現場からは以上です.

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