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スモールビジネス特化の学び舎
スモールビジネス特化の学び舎。スモールビジネスオーナーに向けて、ネットから集客する方法、オンラインで商売する方法、労働集約型から知識集約型へ移行する方法、サブスクリプションで収益を安定させる方法…etc。鼻歌まじりの商売を、ワンストップで、トータルにサポートしている。

自営業・個人事業主・フリーランスが「高価格化」「脱・薄利多売型モデル」を実現する方法

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スモールビジネス特化の学び舎 このは屋です。

「学生の起業をサポートする事業を始めたいと思っています。どうすると良いでしょうか?」先日、ある知り合いから受けた起業の相談である。

学生、具体的には大学生に向けて、起業をするためのセミナーや教材を販売していきたいという。「日本は学生の起業が少ないんです!」と意気込んでいた。

さて、すでに起業しているスモールビジネスオーナーのあなただったらどう答えるだろうか。なんてアドバイスをしてあげるだろうか。少し考えてみていただきたい。

いろいろな答え・アドバイスがあると思う。当然のことながら、親密度の違いによって、あるいは場面によって答え方やアドバイス内容も変わってくることだろう。

今回、起業の相談を受けた知り合いは、わりあい仲の良い間柄だったので、何とか役に立つものを提供したいと思っていた。少なくとも、今自分が導き出せる精一杯のものを。

目次

私の答え

「やめた方がいいと思います。」これが私の答えだった。熟慮することなく、すんなりと出た答えである。(もちろん、唯一の答えだと思っているわけではない。)

正確には「学生を相手にするのはやめた方がいいと思います。」と答えた。「これから起業するんだ!」という相手の気持ちに水を指すような答えではあるが、本心なので、しょうがない。

あなただったらどう答えるかは、私のあずかり知るところではないが、ここから先はご自身の答えと照らし合わせながら読んで頂きたい。

お金のない人からどうやってお金をもらうの?

なぜ学生を相手にするのをやめた方がいいのか。理由は、しごく簡単だ。「金を持ってないから。」この一言に尽きる。

学生の財布なんて、せいぜい5万円入っていればいい方だろう。むしろ、一般的な多くの学生は3千円とか5千円しか入ってない。

自分の学生時代を思い返してみてもそうであるし、常時5万円以上入っている友人など1人もいなかった。

まあ、もしかすると私や周りの友人が貧乏だっただけで、他のコミュニティでは違うということも考えられなくはないが、おそらくそんなことはないだろう。

要するに、学生は「金を持ってない」のだ。基本的に。持っていても、せいぜい5万円。そして、その中から飲み代や服代、遊び代などを工面するわけである。

いったい、どこに学生が「起業セミナー」に費やすお金があるのだろう。知り合いの「学生の起業をサポートしたい」という気持ちは買うが、その前に自分の起業からである。

キャッシュポイントはどこなのか

もちろん、なにも学生が金を持っていないからといって、学生の起業をサポートする事業をあきらめる必要はない。

今の時代であれば、ネットやその他テクノロジーを活用すれば、あるいは実現することができるかもしれない。そういう事例も無いことはない。

とはいえ、一見すると学生を相手にした商品・サービスでも、キャッシュポイント自体は親や企業などという場合が大半である。

塾しかり、ウェブサービスしかり、人材紹介しかり、アプリケーションしかりである。知り合いにも学生から直接課金するのではなく、親や企業などと絡められるようにした方が良いと伝えた。

その後の進捗やこれ以上のアドバイス内容については割愛するが、スモールビジネスオーナーでもターゲット選定を見直した方が良いと思うことが少なくない。

湯の無いところに温泉は湧かない

ウチではスモールビジネスオーナーからご相談いただく場合、どんなときもまずターゲットについて聞くようにしている。

するとこんな答えが返ってくる。「主婦がターゲットです。」「サラリーマンがターゲットです。」「個人事業主がターゲットです。」…etc

ご自身の商売なので、どのような人をターゲットにしてもいいと思う。でも肝心なのは、そのターゲットがお金を持っているかどうかである。

ターゲットがそもそもお金を持っていなければ、売上を上げることは難しい。知り合いの話と同じである。湯の無いところを掘っても、温泉は湧かないのだ。

なにも弱者を切り捨てようなどと仰々しいことを言っているわけじゃない。そもそも我々スモールビジネス自身が何の後ろ盾もない弱者である。

できるだけ低価格にして薄利を多売するのは強者である大企業にでも任せておけばいい。我々スモールビジネスにそんな余裕はない。

  • まったく同じ商品・サービスでも、ターゲットを変えるだけで売上が何倍も変わることがよくある。
  • まったく同じ商品・サービスでも、1万円しか出せない人と100万円出せる人がいる。
  • まったく同じ商品・サービスでも、大人数に売らなければならない選択肢と少人数に売れば良い選択肢がある。
  • まったく同じ商品・サービスでも、自社よりも10倍以上高い値段で売っている人がいる。
  • まったく同じ商品・サービスでも、手薄なフォローをしているところと手厚いフォローをしているところがある。

あなたは、まったく同じ商品・サービスを、大人数に、低価格で販売して、手薄なフォローをしたいだろうか。

それとも、まったく同じ商品・サービスを、少人数に、高価格で販売して、手厚いフォローをしてあげたいだろうか。

すべてはどんな人をターゲットにするかで決まる。

なぜ商品を高価格にすることができないのか?

スモールビジネスオーナーの永遠の課題である「高価格化」「脱・薄利多売型モデル」を実現する方法は、ひとえにターゲット選定にかかっている。

  • それまで400円で売っていたケーキを3,000円にした人
  • それまで5,000円の参加費だった料理教室を3万円にした人
  • それまで5万円で提供していたコンサルティングを40万円にした人
  • それまで年間80万円だった授業料を300万円にした人

ウチの会員さんや生徒さんで「高価格化」「脱・薄利多売型モデル」を実現した人は枚挙にいとまがない。

そのほとんどすべてにおいて、まったく商品・サービスを変えていない。変えたのは、ターゲットだけである。

ターゲットを変える。これ以上の具体的なノウハウなんて無い。ターゲットを変えるためにやることは、ただ一つ。ターゲットを変えること。

あなたは、まったく同じ商品・サービスを、大人数に、低価格で販売して、手薄なフォローをしたいだろうか。

それとも、まったく同じ商品・サービスを、少人数に、高価格で販売して、手厚いフォローをしてあげたいだろうか。

すべてはどんな人をターゲットにするかで決まる。

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