「Ollamaで動かしているローカルLLMに、Web検索をさせることはできるのか?」
ローカルLLMを試していると、気になる点ですね。
ローカルLLMは、文章の要約や下書きづくりには使えます。
ですが、
- 最新ニュース
- サービスの変更
- 公式発表
は、モデルに入っている知識だけでは確認できません。
そこで今回、Open WebUIのWeb検索機能を使って、OllamaのローカルLLMに検索をさせてみました。
検索エンジンには、Open WebUIの設定画面から選べる、DDGSを使いました。
結論から言うと、OllamaのローカルLLMにWeb検索をさせること自体はできました。
ただし、検索できることと、実務で安心して任せられることは、別の話です。
- 単純な検索では動きましたが、条件が増えると止まることがありました。
- 検索後の説明に、モデル自身の推測が混ざる場面もありました。
この記事では、実際に試して分かったことを整理します。
この記事の要点
- Open WebUIを使って、OllamaのローカルLLMにWeb検索を使わせることができました。
- Qwen3 4Bでは、検索ツールを呼び出し、公式ドキュメントを探す動きを確認できました。
- Gemma4では、今回の環境では検索ツールを使えませんでした。
- 単純なURL検索はできても、複数条件を含む調査では止まることがありました。
- 実務では、検索結果を集める補助役として使い、最終確認は人が行う必要があります。
今回の目的は「OllamaにWeb検索をさせること」
今回の目的は、ローカルLLMの性能比較ではありません。
確認したかったのは、次の一点です。
- Ollamaで動かしているローカルLLMに、Open WebUIからWeb検索をさせられるのか?
Ollama Appでも、Web検索を試しました。
ですが、検索結果を安定して、最終回答へ反映できない場面がありました。
そこで、Open WebUIを使うと、状況が変わるのかを試しました。
DDGSを検索エンジンとして設定した
Open WebUIには、Web検索の設定画面があります。
そこで、検索機能をONにし、検索エンジンとしてDDGSを選びました。
その後、チャット画面でも、Web検索をONにします。
ここで大切なのは、検索エンジンを設定しただけでは、十分ではなかったことです。
モデルごとの設定画面でも、Web検索に関する機能を有効にする必要がありました。
つまり、次の2か所を確認しました。
- Open WebUI全体のWeb検索設定
- 使うモデル側のWeb検索設定
この設定がそろって、初めてモデルが検索ツールを使える状態になりました。
Qwen3 4BはWeb検索を実行できた
最初に、Qwen3 4Bへ次のように依頼しました。
- 「Open WebUIの公式サイトをWeb検索してください。検索結果に含まれるURLだけを1件出力してください。」
すると、Qwen3 4Bは検索ツールを呼び出し、Open WebUIの公式ドキュメントを検索しました。
検索結果には、Open WebUIの公式ドキュメントURLが含まれていました。
ここで確認できたのは、単にモデルが記憶を頼りに答えたのではなく、次の流れです。
- 検索ツールを使うと判断する
- 検索キーワードを作る
- 検索結果を取得する
- 検索結果をもとに回答する
Ollama App単体では不安定だった「検索結果を回答に使う流れ」を、Open WebUIでは確認できました。
DDGSの公式設定ページも検索できた
次に、Open WebUIでDDGSを設定する公式ドキュメントを探すよう依頼しました。
Qwen3 4Bは、Web検索を実行し、Open WebUI公式ドキュメント内のDDGS設定ページを見つけました。
この結果から、少なくとも、次のような単純な用途では使える可能性があります。
- 公式サイトのURLを探す
- 公式ドキュメントの該当ページを探す
- 調べものを始めるための入口を見つける
- 人が確認する前の候補を集める
検索結果のURLを確認して、そこから人が公式ページを読む。
この使い方なら、ローカルLLMを補助役として使いやすいと思います。
Gemma4ではWeb検索を使えなかった
Gemma4でも、同じようにWeb検索を試しました。
ですが、今回の環境では、Gemma4は、Web検索ツールを認識していませんでした。
Thinking Processを見ると、利用できるツールとして表示されていたのは、タスク管理やカレンダーなどでした。
Web検索用のツールは、一覧に含まれていませんでした。
そのため、Gemma4は、「外部のWeb検索機能は持っていない」と答えました。
Open WebUIでWeb検索をONにしても、すべてのモデルが同じように検索できるわけではないようです。
今回の検証では、役割の違いが見えてきました。
| モデル | 今回確認できたこと |
|---|---|
| Qwen3 4B | Web検索ツールを呼び出し、検索結果を取得できた |
| Gemma4 | 文章の下書きには使えたが、Web検索ツールは使えなかった |
複数条件を入れると、検索前で止まることがあった
次に、少し実務に近い検索を試しました。
- OpenAI、Anthropic、Googleについて、今月公開された生成AI関連の公式発表を、各社1件ずつ探す
上記のように、依頼しました。
条件は、公式サイトのみを使い、タイトル、会社名、URLだけを出すことです。
この指示では、Qwen3 4Bは検索の進め方を考え続けましたが、実際の検索ツール実行まで進みませんでした。
つまり、次のような差がありました。
| 依頼内容 | 結果 |
|---|---|
| 公式サイトを1件探す | 検索できた |
| 公式ドキュメントを1件探す | 検索できた |
| 複数社・今月・公式限定で調べる | 検索前の検討で止まった |
検索の条件が増えるほど、モデルは「何を検索すれば良いか?」を考える必要があります。
ローカルLLMでは、その計画づくりと検索実行を、安定してつなげることが難しい場面があると感じました。
検索結果にない推測が混ざることもあった
もう一つ注意したいのは、検索後の説明です。
Qwen3 4Bは、検索結果を見つけた後に、設定方法や環境変数について説明を加えることがありました。
その中には、検索結果に書かれている内容だけでは、確認できない説明も混ざっていました。
これは、ローカルLLMに限った話ではありません。
AIは、検索結果を読んだ後に、自分の知識や推測を足して答えることがあります。
そのため、次のような情報は、必ず人が公式サイトで確認する必要があります。
- 料金
- 契約条件
- 設定手順
- 利用制限
- 法律や制度
- サービスの最新仕様
AIに検索させる目的は、「答えをそのまま受け取ること」ではありません。
確認すべき公式情報へ、早くたどり着くことです。
回答速度も、実務では気になった
今回の検証では、回答の待ち時間も気になりました。
Web検索を使う場合は、単に文章を作るだけではありません。
- 検索キーワードを考え、検索し、結果を読み、回答を作る
必要があります。
そのため、通常のチャットより、待ち時間が長くなりやすいです。
パソコンの性能、使うモデル、モデルのサイズによって体感は変わります。
今回の環境で感じた速度は、すべてのMacやWindowsで同じとは限りません。
ただ、最新情報を素早く調べたい場合は、クラウドAIの方が作業を進めやすい場面も多いと感じました。
Open WebUIのWeb検索は、どんな使い方なら向いているか?
今回の検証を踏まえると、Open WebUIのWeb検索は、次のような使い方に向いています。
- 公式サイトの候補を1件探す
- 公式ドキュメントの入口を探す
- 人が調べる前の検索キーワードを考える
- 検索結果の候補を集める
- ローカルLLMでWeb検索の仕組みを試す
一方で、次のような用途は、まだ慎重に考えた方がよいでしょう。
- 複数社の最新ニュースを正確に比較する
- 料金や契約条件をそのまま調べさせる
- 検索結果だけを根拠に記事を公開する
- 重要な意思決定をAIの回答だけで行う
ローカルLLMのWeb検索は、調査をすべて任せる道具ではありません。
人が調べるための入口を作る、補助役として使う方が現実的です。
まとめ
- Open WebUIを使うと、OllamaのローカルLLMにWeb検索をさせることはできました。
- 今回の検証では、Qwen3 4Bが検索ツールを呼び出し、公式ドキュメントを探せました。
- Gemma4では、同じ設定でもWeb検索ツールを使えませんでした。
- 単純な検索はできても、複数条件を含む実務的な調査では止まることがありました。
- 検索結果に推測が混ざる可能性があるため、重要情報は必ず人が公式サイトで確認する必要があります。
Open WebUIは、OllamaのローカルLLMに新しい役割を与えられるツールです。
ただし、Web検索をONにしただけで、ローカルLLMが優秀なリサーチ担当者になるわけではありません。
できることと、任せて良いことを分けながら使うことが大切でしょう。


