「ローカルLLMでも、ChatGPTのようにWeb検索をしながら答えてくれたら便利なのに…」
こう感じたことは、ありませんか?
Ollamaは、MacやWindowsでローカルLLMを動かせる便利なツールです。
ただ、Ollamaの公式アプリだけでは、モデルの切り替えやWeb検索、資料参照などを、思ったように使い分けにくい場面もあります。
そこで今回試したのが、Open WebUIです。
Open WebUIは、Ollamaなどで動かしているAIモデルを、ブラウザ上で使いやすくするための画面です。
モデルの切り替えだけでなく、Web検索や資料参照なども追加できます。
今回は、Open WebUIを使って、OllamaのローカルLLMにWeb検索をさせられるのかを試してみました。
この記事の要点
- Open WebUIは、OllamaなどのAIモデルをブラウザで使いやすくする作業画面です。
- Open WebUIを使うと、ローカルLLMへWeb検索機能を渡せます。
- 今回の検証では、Qwen3 4BがWeb検索を実行し、公式サイトを探すことはできました。
- ただし、検索の安定性や回答速度には注意が必要です。
Open WebUIとは何か?
Open WebUIは、OllamaやOpenAI互換APIなどにつないで、AIをブラウザ上で使うためのツールです。
たとえば、次のようなことができます。
- 複数のAIモデルを切り替える
- チャット形式でAIを使う
- Web検索をAIに使わせる
- PDFやテキストファイルを読ませる
- 用途ごとにAIの使い方を分ける
つまり、Open WebUIは、AIモデルそのものではありません。
Ollamaで動かしているGemmaやQwenなどを、もう少し使いやすくするための「作業画面」だと考えると分かりやすいです。
なぜOpen WebUIを試したのか?
今回の目的は、ローカルLLMの性能を細かく比べることではありません。
確認したかったのは、次の一点です。
- Ollamaで動かしているローカルLLMに、Web検索をさせられるのか?
ローカルLLMは、基本的にはダウンロードしたモデルの知識をもとに答えます。
そのため、最新ニュースや公式発表、最近変わったサービス内容などを調べるには向いていません。
ですが、Web検索と組み合わせられるなら、使い道は少し広がります。
たとえば、次のような用途です。
- 公式サイトのURLを探す
- 特定サービスの最新情報を確認する
- 資料作成前に情報源の候補を集める
- 検索結果をもとに下書きを作る
もちろん、検索結果をそのまま信じて記事を公開するのは危険です。
それでも、調べものの最初の一歩をAIに任せられるなら、作業の負担は減らせるかもしれません。
Open WebUIは、Docker Desktopから導入できた
最初は、Open WebUIのデスクトップ版を試しました。
ただ、今回の環境では、初期設定の途中で、うまく進みませんでした。
そこで、Docker Desktopの画面から、Open WebUIを動かす方法に切り替えました。
Dockerという言葉を聞くと、ターミナル操作が必要そうに感じるかもしれません。
ですが、今回はDocker Desktopの画面から、Open WebUIのイメージを選び、必要な項目を設定することで起動できました。
起動後は、ブラウザでOpen WebUIを開き、Ollamaでダウンロード済みのモデルを選べる状態になりました。
今回使えたモデルは、Gemma4やQwen3 4Bなどです。
OllamaのローカルLLMにWeb検索をさせてみた
Open WebUIには、Web検索機能の設定があります。
今回は、検索エンジンとして、DDGSを選びました。
そのうえで、チャット画面でもWeb検索をONにして、Qwen3 4Bへ次のような依頼をしました。
- 「Open WebUIの公式サイトをWeb検索してください。検索結果に含まれるURLだけを1件出力してください。」
すると、Qwen3 4Bは検索ツールを呼び出し、Open WebUIの公式ドキュメントを検索結果から取得できました。
単に知識だけで答えたのではなく、検索機能を使う動きが確認できた点は、今回の大きな収穫です。
Ollamaの公式アプリ単体でもWeb検索を試しましたが、検索結果を取得しても、最終回答へ安定して反映できない場面がありました。
Open WebUIでは、少なくとも、
- 「検索する」
- 「検索結果を受け取る」
- 「回答へ使う」
という流れを確認できました。
ただし、Web検索を実務で任せるには注意が必要
「Web検索ができた」と聞くと、すぐに実務で使えるように感じるかもしれません。
ですが、今回試してみると、注意点も見えてきました。
1.検索条件が増えると、止まることがある
公式サイトを1件探すような、単純な依頼では検索できました。
一方で、「複数社」「今月」「公式発表だけ」といった条件を増やすと、検索の計画を考えるだけで止まる場面がありました。
検索そのものができても、複数条件を整理して、正確に答える力は別の話です。
2.検索結果にない推測を混ぜることがある
検索後の説明では、取得した情報に加えて、モデル自身の推測が混ざる場面もありました。
もっともらしい説明でも、検索結果に書かれていないことなら、そのまま使うべきではありません。
特に、料金、設定方法、利用条件、法律、制度などは、人が公式情報を確認する必要があります。
3.回答には待ち時間がある
今回の環境では、ローカルLLMの回答に待ち時間を感じました。
Web検索を使う場合は、検索、検索結果の確認、文章生成と処理が増えるため、さらに時間がかかります。
パソコンの性能や使うモデルによって体感は変わりますが、クラウドAIのような速さを期待すると、ギャップを感じるかもしれません。
Open WebUIは、どんな人に向いているのか?
今回試してみて、Open WebUIは次のような人に向いていると感じました。
- Ollamaで複数のローカルLLMを使っている人
- ローカルLLMにWeb検索や資料参照を追加したい人
- AIの動き方を、自分で試しながら理解したい人
- 無料中心で、AIの作業環境を組み立ててみたい人
一方で、
- 「すぐに最新情報を正確に調べたい」
- 「待ち時間を減らしたい」
- 「検索結果をそのまま仕事で使いたい」
という場合は、ChatGPT、Claude、GeminiなどのクラウドAIの方が使いやすい場面も多いでしょう。
Open WebUIは、誰にでもおすすめできるツールではありません。
ただ、ローカルLLMの可能性と限界を知るための環境としては、とても面白いと感じました。
まとめ
- Open WebUIは、OllamaなどのAIモデルをブラウザで使いやすくするツールです。
- Open WebUIを使うと、ローカルLLMにWeb検索をさせることはできました。
- 今回の検証では、Qwen3 4Bが公式サイトを検索する動きを確認できました。
- ただし、複雑な検索、情報の正確性、回答速度には注意が必要です。
- ローカルLLMは、調べものを完全に任せる道具ではなく、試行錯誤や補助作業に使う方が現実的です。
次回は、Docker Desktopを使って、Open WebUIをどのように導入したのかを、初心者向けに整理してみます。


